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春雷は植物のご馳走

カミナリは植物の肥料になる??



春雷は、春の到来を知らせる美しい現象であり、

高浜虚子は、「春雷や大玻璃障子うち曇り」

と詠みました。


「春雷」とは、その言葉通り、「春に発生する雷」を指します。春雷は春の訪れを知らせる雷で、3月から5月くらいまでに発生します。


立春を過ぎて初めて鳴る雷を「初雷」とも言い、また、啓蟄の頃によく発生することから「虫出しの雷」とも呼ばれます。


春雷は、夏の雷のように激しくはなく、音も小さめのケースが多いですが、時々雹(ひょう)を降らせることもあります。



話変わって、植物の肥料の三要素は、窒素、カリウム、りん酸です。雷は大気中での大規模な放電現象により、普通には起こらない化学反応も引き起こします。特に空気中の窒素分子の分解は、雷による窒素酸化物の発生が起こり、それが雨と一緒に地面に振ることで、植物の肥料になるのです。


現代の農業では、ハーバーボッシュ法と言い、鉄を主成分とする触媒を利用して、窒素と水素からアンモニアを作る方法のおかげで容易に化学肥料が作れるようになりました。窒素は空気から得られるので、ハーバー・ボッシュ法は「空気からパンを作った」と表現されることもあります。


この技術によって、つまり現代農業の多くの場面では化学肥料によって水田には既に充分な量の窒素肥料が供給されているので雷による豊作現象はあまり顕著には表れていないかもしれませんが、雷の放電は窒素肥料の一つと言えるのです。美しい春雷は、植物にとってもうれしいご馳走なのです。



ここで、ちょっと豆知識

雷がなると空に光る「稲妻」とは、もともとは「稲の奥」さんを意味していた言葉です。雷が多いと豊作になると言われたのが、言葉の由来なのです。

昔の人は、雷が肥料になることを体感としてよくわかってたのですね。



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