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撮影のためのフラワースタイリング


化粧品会社のPR月刊誌の表紙の写真のお花のコーディネートをするお仕事をいただく機会があり、毎月撮影のためのお花をスタイリングしていました。 その経験は私にとってとても面白いものでした。 なぜなら、花の仕事は沢山ありますが、空間を彩る物であったりギフトのお花を作るにしても立体として作り上げるものです。 つまり、三次元の世界です。 ところが、写真撮影の場合は二次元の中での表現になります。 二次元の画像として花を作る事は、実はより花の見せ方や作り方に自由度が上がり表現の幅が広くなる事がわかったからです。 機会があったら、撮影の仕事をまたやりたいな、、と思っていたら、素晴らしいフォトグラファーさん達の出会いがあり、 その方達のお仕事に関わらせていただけるようになり、そのうち作品作りにも関わらせていただけるようになりました。 クライアントさんがある撮影は、クライアントさんの担当の方やデザイナーさんと商品のコンセプトやデザインをお聞きしてお花を用意したりコーディネートしたりスタイリングしたりします。 場合により用意するお花のご希望がある場合もあるし、こちらからご提案する場合もあります。 冬に夏のお花を探すことも!!笑 一方作品作りは撮影するフォグラファーさんによっても表現が異なるので、ほとんどがその場でのセッションになります。

今日は、中村成一さんの作品作りの撮影をさせていただきました。 中村さんは長く資生堂のフォトグラファーをされ、多くの受賞歴を持つ広告写真会の巨匠です。 中村さん自身はニコニコした柔らかい印象の方ですが、撮影は、緻密でマジックのような仕掛けがある繊細な撮影をする方です。 中村さんの撮影は透明感があり瑞々しく不思議な中村さんだけの花の世界になります。 花も写真家の個性によってこんなに変わるのかとびっくりするほどその表現が違います。  今回は「水」と「花」のテーマを持っている作品の連作の撮影です。 まず「山岡さんちょっと好きにやってみて」と言われ、中村さんがどう撮るのか全然わからないまま花を作ります。 そうすると中村さんが「ふむふむ。。」と言いながらライティングやその他色々をセッティングして、調節しながら撮影を進めて行きます。  その間に私は私で「そう来るなら、こうだな。。」と考えながら花を微調整したり、または花を代える場合もあります。 その行程は本当に音楽のセッションみたいで、なにも無い所から、はじめはお互いにどうなるのかわからないのですが、やがて最終形が見えて来て、二人でそこへ向かって作り上げて行きます。

今日は大きなプールに水を張ったセットにお花を作り、アシスタントさんや中村さんのお嬢さんのひなちゃんまでお手伝いでお水をチャプチャプ・・・と波を起こしたりしながらの撮影です。 波によって光が変化するので同じ物は二つと撮れません。 すごい集中力が必要なので中村さんも私もクタクタになりますが、美しい作品の製作に関わるのはもちろんですがお互いにゆだねて行きながら作り上げていく行程は、他には経験できない楽しいものです。 今日はモデルさんが入っての撮影もあったので3人のセッションともなりました!!


さて、今回どんな作品ができたかお楽しみ! 去年、中村さんとご一緒した富士フィルムのメーキング動画です。



今日の撮影の作品は下記展覧会でご覧いただけます。 「通過展2丁目」MOM会+5写真展   2018年 3月29日(木)〜4月4日(水) 平日 10:00〜18:00 (最終日15:00まで)   土・日・月 11:00〜18:00 入場料無料 場所:ポートレートギャラリー 東京都新宿区四谷1−7−12  日本写真会館5階 03−3351−3002


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